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Agricultural foods made in Japan

世界から信頼されるニッポンブランドに

世界から信頼されるニッポンブランドに

継体天皇以降千数百年、農業はこの国の基礎であり続けました。
明治政府が富国強兵・殖産興業にのめりこんでも、徳川家は私財を投じて地道に農業を支援しました。
農業はただ食糧を供給してきただけではなく、日本の豊かな自然・里山を守ってきました。

いま、その農業の崩壊が止まりません。すでに日本の農業政策は焼け野原同然です。

グローバルな市場経済に通用する魅力あるビジネスとして日本の農業に未来を切り開く。
そのためには安全で高品質であるという「日本の農産物」への信頼を築かねばなりません。

真の豊かさを感じていただけるMADE IN JAPANを世界に送り出すためには、
「オーガニックな農産物の価値を最大化する商品化」が必要なのです。

オーガニック化の流れ

「有機栽培(有機JAS認定取得)」や「栽培期間中農薬不使用」の農産物のニーズは年々高まってきています。また、海外への輸出の場合、「オーガニック」というのは重要なポイントになります。海外に輸出するには認証無しでは難しくなっています。
認証はともかくとして、信頼される品質や安全のためには「オーガニック」は避けて通れない問題です。

アメリカではオーガニック専門のスーパーであるホールフーズマーケットが500店舗まで拡大し、富裕層には当たり前のものになっています。中国でも富裕層向けの会員制オーガニック食材配送サービスが急成長しています。日本は米中に比べかなり後進国ではありますが、いずれは米中なみに消費者の意識が変わっていくものと思われます。

農薬不使用の栽培

海外への輸出を考えるとオーガニックであることは必要不可欠であり、いづれ、世界的なオーガニックの流れが日本国内にも到達するとわかっていても、栽培方法を変えることはそう簡単ではありません。

生産者にどんなに農薬・化学肥料は良くないという議論をしても、それが収益をもたらさない限り農薬・化学肥料を使い続けるしかないでしょう。

しかし、「農薬を使わないほうが収入が増える」つまり無農薬栽培に経済合理性があれば、黙ってても無農薬栽培に参加する生産者は増えると思うのです。

プレオーガニックな生産者と強調

しかしながら生産者がオーガニックに転換するのは簡単なことではありません。農薬不使用で栽培をしているものの、まだ有機JAS認定を受けていないといったオーガニック途上にある生産者は、たいへんな苦労をされています。栽培技術が確立し、十分な固定客ができ、経営が安定してオーガニック認証をとり、輸出できるまで、数年がかかります。

そのようなプレオーガニックな生産者こそが、海外に日本の農産品を輸出し、ブランド化してゆくための人材なのですから、彼らを支援してゆくことは日本農業にとって、重要なことではないかと考えています。

将来、農園経営が軌道に乗り、オーガニック認証を取得して、海外へも堂々と販売できるようになるまで、お付き合いさせていただきたいと考えています。

品質のばらつき

農業と工業の大きな違いは品質のバラツキです。比較的品質が一定に作れる工業製品にくらべて、農産物は低品質のものから高品質のものまで品質のバラツキが大きい傾向があります。

傷がなく大きさが揃って形も良い特上品、普通の価格で売ることのできるA品、加工用に安くしか売れないB品、そして廃棄処分するしかない廃棄品。

特にB品をどう収益に結び付けることができるかが収益のカギを握っています。

収穫期の集中

年間の稼働率が低いため補助金なしでは装置に投資するのが難しい。
労働力の過不足が激しい
短期間で売りきるために余計に価格が下がる。

B品が多くなってしまう

農産物は形・大きさ・キズの有無など、見た目の違いだけで「規格品(A品)」と「規格外品(B品)」に分かれます。A品はともかく、B品などはほとんど値が付かない場合もあります。

A品・B品の比率は農薬を使うか使わないかによって大きく変わります。
農薬が使われるのは特上品・A品を増やしてB品を減らすためです。
農薬を使わない栽培では、A品が少なくなり、B品、廃棄品が多くなってしまいます。

オーガニックB品の活用がカギ

しかし、B品でも農薬不使用であればその価値を適正に評価することができるはずです。
たとえば、マーマレードは皮を使うので農薬漬けのミカンは使い物になりません。
ましてや恐ろしいポストハーベスト農薬をかけられた輸入物などは、どんなに安くても問題外です。

B品をオーガニックにふさわしい価格で売却できれば、農家はおおまかな収益が確保できます。B品の安定的な納入先が決まっていれば、収穫期にあわてて投げ売りせずに余裕をもってA品・特上品を販売することができ、価格交渉力も向上します。

最近は食の安心・安全に関心を持つ人が増え、オーガニックなA品は多少高くてもオーガニックな農産物を喜んでくれる消費者がリピートしてくれるようになりました。商品名に生産者名を表示することによって、生産者自身の知名度を向上させA品のリピーターを増やすことができればなお一層収益性が高まります。

もし農薬を使わないことを正当に評価されない場合には、キズや斑点が多く二束三文でしか売れない規格外品は加工用などに安く売却することになり、そのまま収益低下になってしまいます。

反収から年収へ

これまでは土地あたりの生産性、つまり反収の向上ばかりが叫ばれてきましたが、うまくいっている農家は、反収(一反あたりの売上)にはこだわっていません。生産者と従事する人たちの「年収」こそ大切なのです。

年収を高めるには、無農薬を評価してくれる消費者に直接販売するルートを持っていることと、耕作面積を広めに使っていることがポイントです。

無農薬みかんを喜んでくれる消費者と直接つながって、リピーターへの販売で売り切ることが重要になります。ただ、どの生産者も無農薬栽培を始めてから数年間、リピーターのお客様が積みあがるまでは想像を絶する苦労を経験しています。

耕作面積を広く使う

世界的な環境学者ののレスター・ブラウンは著書『食糧破局』の中で、化学肥料と農薬によって、本来の生産量の4倍までは生産量を増やすことができるが、それ以上は決して増えないという事実を指摘しています。

それは裏をかえせば耕作面積あたりの生産量を4分の1にすれば、無農薬農業に戻すということが可能になるということでもあります。農家がどんどん辞めていくなかで、使われていないミカン園を借りることができるので、苦労して同じ面積でたくさん作る意味はもうありません。

たとえば、縦横1列おきに間引いてしまうとミカンの樹は4分の1になりますが、日当たりと風通しがよく、作業性の良いミカン園になります。そのようなミカン園で下草を刈って堆肥にしていくと、病気になりにくく、農薬と化学肥料を使わなくても十分に生産ができます。

もちろん自家製で有機たい肥を作って使っているところはより品質が高い傾向があります。しかも反収は単純に4分の1までは下がらないようです。

一年の作業は草刈と剪定と収穫が中心になります。ただし、カミキリムシはかなりの難敵らしく、この対策には苦労するようです。剪定は自分でやりますが草刈と収穫はアルバイトに手伝ってもらうことができます。

その農産物の価値を活かす商品化

最近は安あがりな作り方で添加物でごまかした商品が幅を利かし、原料の農産物はどこのどんなものでも構わない、得体のしれない加工済みの輸入品を日本でパッケージするだけ、という風潮が蔓延しています。
価格だけが重視される中では、農業生産者が品質を追求する意味はほとんどなくなってしまいます。

生産者が安全で品質の良いもの作りに専念するには、その農産物の価値にふさわしい価格で仕入れ、その価値を最大化できる製品を製造することが必要です。

買いたたく努力より、その価値を活かす努力
そのほうがずっと発展性があるのです。